2014年11月27日木曜日

なんか画像データが壊れていますね

どうも、お久しぶりです。
不定期更新どころか完全に更新が止まっていて(CEDEC2014の講演の後とか一番アクセス集めるタイミングなのに)すみませんです。今のところ12月中旬には再開したいな~と考えています。

それと、原因不明ですが、画像データ関係が壊れちゃっているみたいです。
こちらも順次復させて行きますので、今少しお待ちください。

2014年7月14日月曜日

すみません、しばらく不定期掲載になります

先日、「更新は月・木で」といったばかりで大変心苦しいのですが、すんません!しばらく不定期掲載に変更します。

今やっているメインの仕事が8月ピークとなりそうで、その他「特濃!ゲーム開発塾」やら「CEDEC2014」やらの準備もあり、このままでは連載のクオリティが保てないと判断しました。

落ち着き次第、定期連載に戻したいと思いますので、どうかご容赦ください。<(_ _)>

2014年7月10日木曜日

【第64回】体験を言葉にする


前回お話した「④どのような体験を与えればそうできるか?」ですが、体験感を言葉にしようとするときに、なかなかワクワクするイメージにならないことがあります。

  • 「巨大ロボットで戦う爽快感」
  • 「敵基地に侵入する緊張感」
  • 「理想の恋人との生活」

たしかにどのような体験かは書かれているのですが、今一つイメージが伝わってきません。
そこでオススメなのが、人(or擬人化)+擬音の組み合わせです。

「人」に入るのはあこがれの投影対象です。自分の置き換えなので「ロボット」とか「猫」とか自分がなりかわるイメージができるのなら人間そのものでなくてもokです。

擬音というのは簡単ですね。
「ドキドキ」「スカッ」「ホッ」「ホンワカ」「ギャア!」「ケラケラ」「くすくす」「ニンマリ」「ドヤァ」「ひええ」「ピリピリ」「ハラハラ」etc.
自分のイメージを伝えやすい擬音を考えてみましょう。擬音以外には「感情の伝わりやすい動詞」でもokです。

  • リアルでは恥ずかしくてできないような恋人とのアツアツなカップル生活
  • 1分に1回「ぎゃあ!」と叫びたくなるホラー体験
  • スパイが敵の本拠地に侵入するピリピリとした緊張感
  • 巨人になって敵の城を「ドカッ!」と殴る重量感
  • 弱小軍の軍師が作戦で大軍に勝利する「ドヤァ」な してやった感
  • 有能なキャリアウーマンになって仕事をテキパキと片づける爽快感

また、イメージできる具体的な「場所」での非日常体験というのも伝わりやすくなります。

  • いつもはノロノロと車通勤している公道で、時速100kmでギュィーンとぶっ飛ばす爽快感
  • オフィスで不倫するドキドキな背徳感
  • ホワイトハウスや皇居など有名な建物に侵入するハラハラ感

こういった言葉を使って、自分のイメージしている体験感をうまく伝えましょう。

2014年7月7日月曜日

【第63回】ゲームが目指す体験

さて今回は「④どのような体験を与えればそうできるか?」です。
このシートのタイトルが「ゲームが目指す体験」になっているように、この項目がこのシートで一番大切な部分です。
これは「①何が問題か?」と「③どうなりたいのか・どうしたいのか?」を橋渡す解決策であり、ゲームの内容を考える根幹だからです。

例えば「①父親と子どものコミュニケーションが足りていない」→「③ゲームを通じて親子のコミュニケーションを活性化したい」から考えてみましょう。
もし、②「原因」が「父親の仕事等で平日はすれ違い気味なのでコミュニケーションできる時間が限られてる」であるならば、「一緒にゲームプレイをする」という方法はなかなかとれません。
そうなると④「どのような体験?」は「同じ時間を一緒にプレイできなくても、信頼できる仲間と一緒に力を合わせているようなワクワク感」という感じがよさそうです。

ゲームシステムや世界観は与えたい体験を実現する手段でしかありません。どのような体験を与えて問題を解決したいのかをしっかりと見極めましょう。

2014年6月30日月曜日

更新お休みのお詫び(6/30)

本日(2014/06/30)、諸処の事情により更新できなくなりました。ごめんなさい。

2014年6月26日木曜日

【第62回】肯定的な情報ばかり探さない


問題点やその原因が正しいかどうかを調査していると、どうしても自分の企画に有利な情報だけを都合良くピックアップしたくなります。これは、プロのでもうっかりやってしまう。
自分の企画はどうしても愛着があるので、なんとか説得力を持たせようとして、つい都合の悪い情報は目をつぶりがちになるのです。
しかしながら、否定的な情報というのは、企画を通す場において相手からツッコまれる危険性のある情報でもあります。そういった情報をきちんと把握した上で対策や反論をあらかじめ持っていると、その企画は説得力が高くなります。

一番いいのは、最初から「肯定的な情報」「否定的な情報」の両方を意識的に探すことです。
Wordでも紙の上でもいいですが、ページを半分にして「肯定的な情報」「否定的な情報」と見出しを付けます。そして、調べた情報を記入していきます。
どちらかが少ない場合(たいてい「否定的な情報」ですが)、意識してそちらの情報だけを探すようにします。そうしたのち両方の内容を比較して、問題点やその背景についてについて誰もが同意できるものになっているか、否定的な情報に対してきちんと反論できるかを再考するのです

場合によっては否定的な情報の方が優勢で、問題点の前提がまったく成り立たなくなる場合もあります。その場合はスパッとその企画を諦めることです。
学生を見ていると、ここでつい現企画にこだわって「③どうなりたいのか・どうしたいのか?」を残したまま、逆算的に問題点を変更しようとしたり、、肯定的な情報を無理矢理探したりしたあげく、余計に整合性がとれなくなって時間を無駄にする場合が少なくありません。

それよりも、その時間を新しい企画を考える方に振り分けた方がはるかに建設的です。

2014年6月19日木曜日

【第61回】問題が正しいかどうかを調査する

前回の続きです。
「その問題が起こっている原因は何か?」という問いかけは、問題が正しいかどうか調査するきっかけにもなります。

例えば、石川企画の『グルメファイター』で、「①何が問題か?」が「父親は子供とのコミュニケーション不足に悩んでいる」というのは、一般のイメージからいくと、なんとなく正しいような気がします。
しかし、そこにデータ的な裏付けがあるかというと、けっこうその人固有の体験や世間のイメージに影響を受けている場合が少なくないのです。

「父親は子供とのコミュニケーション不足に悩んでいる」という問題についていえば
  • 実際にどのくらいコミュニケーションの時間を費やしているのか?
  • その時間は昔と比べて増加しているのか、減少しているのか?
  • 母親と比べてどうなのか?
  • 子供の年齢に応じてどう変わっているか?
  • どのようなコミュニケーションをしているのか?
  • コミュニケーション不足が起きているとしたら原因は何なのか?
あたりの調査が必要そうです。

今はインターネットで以前よりはるかに簡単に調査ができるようになりました。ただ、ネットの情報は玉石混淆で注意が必要です。
行政や大手企業、有名シンクタンクの調査は比較的信用のおけるものが多いですが、設問をきちんと見て「結論ありき」な調査になっていないかは注意する必要があります。
また、できれば同じような調査について、複数のソースを見つけられるとより確実性が高くなります。

逆に引用先が確認できないものは、たとえ役立ちそうであっても避けるべきです。
特に、「~という本にこう書いてありました」「この分野で有名な~さんがこう言っていました」系は、書いている人が自分に都合のよい解釈をしていたり、一部を恣意的に抜き出したりしている場合が多々あるので、本や発言そのものを自分でチェックできない限りソースとしては参考にしてはいけません。