2014年4月7日月曜日

【第39回】題材とシステムの親和性

「題材からの企画・理論編」では、ユーザーは「題材」そのものから与えてくれる楽しさを予想することができる、だからこそいい題材には利点があるのだという話をずっとしました。
逆に言うと、題材を先に決める場合、ゲームシステムはその題材の楽しさを最大限に引き出すよう設計しなければなりません。

題材がゲーム体験の期待である以上、題材からイメージされる体験を裏切るゲームシステムは逆効果です。
有名版権モノを安易にパズル化したゲームなどは、この悪い代表例でしょう。
作り手側からすれば、すでにあるパズルシステムに有名版権を被せるだけですから簡単にタイトルを投入しやすいのでしょうが、遊ぶ側からすれば「なぜパズル?」ということになり、結果題材のメリットをまったく活かせない形となります。

そのためには、まず題材に一番合うシステムが何かを冷静に見極める必要があります。
「プレイヤーが何を体験したいか、問題解決したいか」という視点で題材を考え、その問題解決に適したシステムを選ぶことです。

例えば、ジャンプの対決マンガなら「主人公のように相手をぶっとばしたい」対戦格闘が向いているでしょうし、戦争モノなら「戦闘指揮官になって特定の陣営を勝たせたい」ストラテジーの親和性が高いでしょう。

その題材を表現するのに一番いいシステムではなく、自分が好きなジャンルや、自分がやりたいだけのシステムになっていないか、しっかり見極めてください。

※次回更新は2014/04/09(水)の予定です!