2014年2月28日金曜日

【第25回】有利な題材とは?

さて、前回の宿題、題材の有利・不利の優先順位はやってみたでしょうか。
では、回答編です。



一般的には以下のような順番で有利な題材になります。

B≧D≧C≧A≧E

一番間違えやすいのはAの領域ではないかと思います。AをCよりも上にした人は多いのではないでしょうか。
Aがなぜ不利かというと、日常で体験できることをわざわざゲームでやる必要はないからです。

上の例でいえば、草野球やリアルなサラリーマン生活のゲームが出てきても、それらを日常的に体験している人にとっては、わざわざゲームで買って体験したくなるでしょうか。それならば、ターゲットは限定されてもCの領域の方がまだ可能性があるわけです。

また、BよりもDを一番に持ってきた人も多いかもしれません。
これらの優劣はあくまでも各分類の包括的有利・不利でしかなく、具体的なタイトルや内容によって逆転することもままあります。
しかしながら、一般的には「現実にある」題材の方が、リアルに接することができる以上内容をイメージしやすいのです。

前回の話にも関連しますが、「『ゲームだからこそ現実にないものを題材にすべきだ』という意見は、現実/非現実と日常/非日常を混同した意見」(ゲームデザイン要説 p.47)なのです。

※次回更新は2014/03/03(月)、簗瀬さんの「ヤナセコラム」第2回の予定です!

2014年2月26日水曜日

【第24回】非日常と非現実の違い

前回の分類の補足です。



まず、人によっては「日常/非日常」と「現実にある/ない」の違いがよく分からないかもしれません。

「日常/非日常」が「現実にある」枠にしかないのは、「現実に存在しているが日常的に体験できるかどうか」という分類だからです
野球を例にとれば、プロ野球はほとんどの人は体験できないから「非日常」ですが草野球であれば、仲間が集まれば簡単に体験できるので「日常」となります。

一方、「現実にない」ものは最初から体験不可能だから「日常」ということはありえず、自動的に「非日常」となります。ですから、「日常/非日常」の分類「現実にある」しか必要ないのです。

また、ターゲット消費者の多数が「知らない」というのは、題材から内容をイメージできないものも含みます。
例えば、多くの日本人はアメリカンフットボールという競技の存在は知っていても、「ルールやチームのことはさっぱり」という人は多いと思います。

以上のことを元に、ターゲットユーザーを一般的な日本人全体で考えると、題材の内容例としては以下のような感じになるでしょうか。




では、ここで問題です。このA~Eに分類された題材が「おもしろそう」と感じやすい優先順位はどのようになるでしょうか?
次回までの宿題とするので、ぜひ考えてみてください。

※次回更新は2014/02/28(金)の予定です!

2014年2月24日月曜日

【第23回】ゲーム題材の分類方法

これまでの話で、題材がゲームの「おもしろそう」を伝えるのに非常に有効なのはわかっていただけたと思います。
しかしながら、題材を設定さえすればすべての企画が「おもしろそう」になる訳ではありません。「とてもおもしろそう」な題材もあれば、「あまりおもしろそうでない」題材もあるのです。
そこで必要となってくるのが題材の分類と、その優位性です。

このテーマについては同人誌『ゲームデザイン要説』(ビデオゲーム工学学会 1997年第二版)が優れた分類を行っているので、ここで紹介したいと思います。

『ゲームデザイン要説』では題材を2つの評価軸で分類しています。
1つはその題材をターゲット消費者の多数が「知っている」「知らない」という分類。
もう1つはその題材が「現実にある」「現実にない」という分類。
それを2つの軸として分類すると、以下のような表になります。



さらに「現実にあって知っている」領域を「日常」「非日常」に細分化します。



これで、上の表のようにA~Eの5つの領域に分類されました。
この分類を元に次回から題材の有利、不利の話を進めていきたいと思います。

※次回更新は2014/02/23(水)の予定です!

2014年2月21日金曜日

【第22回】テーマは企画書に不要

「題材」と「ジャンル」と「テーマ」の違い、今回は最後の「テーマ」についてです。

「テーマ」は大辞林の「主題」の通り「作者があらわそうとする基本的な思想内容」。
「愛」とか「友情」とか「平和」とか「家族のあり方」とか、そういったものですね。
(「テーマ」という用語は適用範囲が広く、会社によっては題材やモチーフ、ジャンル等にも使われることがあるのですが、『ゲーム企画塾』では上記のように定義します)

端的にいえば、テーマにはほぼ企画的価値はありません。
ほとんどのユーザーはテーマのためにゲームをプレイする訳ではなく、多くはやった結果としてテーマが響くからです。

もちろん、いいテーマを選び、うまく表現することはゲームの完成度を高めますので、テーマそのものに意味がないということではありません。
ただ、企画書という視点で考えた場合、企画書にテーマを書くことは、よほど問題解決と直結(シリアスゲームのような)していない限り、ほとんど意味がないということです。

さて、3回に渡って「題材」と「ジャンル」と「テーマ」の違いを話してきました。
読んでいる方はもう気づいたと思いますが、この3つを取り上げたのは、これらが違いを考えず、アピールする優劣の判断なしに同じように企画書に書かれていることが多いからです。

企画書に書くべきポイントという視点で今までの話をまとめると、一般的には

題材≧ジャンル>>>テーマ

ということになります。
もう一度この3つの違いを理解し、企画書でアピールする優先順位を間違えないよう注意してください。

※次回更新は2014/02/24(月)の予定です!

2014年2月19日水曜日

【第21回】ジャンルとはラベルのようなもの

前回の続き、今日は「ジャンル」の話です。
「ジャンル」は大辞林にあるように、まさに様式の区分です。つまり、ゲームにおいては、特徴的なゲームシステムの集合体をわかりやすく名前を付けたものです。

例えば、RPGでしたら「戦闘によってキャラの経験値がたまり、その経験値でレベルアップする」「武器や防具を替えることでより強くなる」「複数の職業を組み合わせることで状況に合わせてパーティを組む」といったRPGによく見られる個々のゲームシステムの集合体を、「RPG」というラベルにして、1つの様式としてわかりやすく呼んでいるだけなのです。

「ジャンル」はこのように一般的に認知されているゲームシステムの集合体であるため、ゲームのイメージは伝えやすくなります。
しかしながら、そのジャンルに一般的には用いられない新しいシステム(例えばRPGで経験値によるレベルアップではなく別の要素で強くなる等)は、当然ながらイメージしにくいため、斬新なシステムにとっては時に欠点にもなります。

この欠点をカバーするために、複数のジャンルを組み合わせる場合もあります。
たとえば、「シミュレーションRPG」とか「アクションアドベンチャー」とかです。
これは、1つ1つのジャンルは周知のものだが、それを組み合わせることで、新しいシステム感をアピールしようというものです。
ただ、この場合も組み合わせがあまりにも斬新だとイメージできない場合があります。(例えば「恋愛アドベンチャーシューティングゲーム」と言われてどんなゲームかイメージできますか?)
またその組み合わせが一般化すると、やはり周知されたジャンルになってしまうので注意が必要です。

※次回更新は2014/02/21(金)の予定です!

2014年2月17日月曜日

【第20回】題材とジャンルとテーマの違い説明できますか?

題材を中心に企画を考える前に、ちょっと寄り道して整理しておきたいことがあります。
「題材」と「ジャンル」と「テーマ」の違いについてです。
ここをごっちゃにしていると「題材」を起点とした企画をしっかりと考えられなくなります。

ちなみにiPhone版の「大辞林」で引いてみますと、それぞれの用語は以下のように書かれています。
  • 題材・・・芸術作品などの制作の対象としてとりあげ、その主題となる材料。
  • ジャンル・・・部門。種類。特に芸術作品を様式・内容によって区分する場合にいう。
  • テーマ・・・創作や議論の根本的意図・題目・中心課題など。主題。
    (主題・・・芸術作品に、作者があらわそうとする基本的な思想内容。テーマ)
これをゲームに当てはめてみましょう。
まず「題材」。大辞林にあるように「製作の対象、主題となる材料」です。
すごく簡単にいうと、そのゲームに一環して流れる世界観のようなものです。

題材は、現実に存在する場合もありますし、存在しない場合もあります。
たとえば、サッカーや戦国時代といった題材は現実に存在します。
逆に、「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」のような、ゲーム用に考えられたファンタジー世界は現実には存在しません。

また、現実に存在しないが、現実に存在するかのようにイメージできる題材もあります。
たとえば「ガンダム」や「ワンピース」といった有名な版権タイトルを持ってきた場合、その題材は現実には存在しませんが、世界観が別のメディアによって周知されていますから、ゲームを始める前でもその世界観をイメージすることが可能なのです。

後で述べますが、このイメージできる、できないという要素は、題材にとって非常に重要なポイントになってきます。
ちょっとだけ気にとめておいてください。

※次回更新は2014/02/19(水)の予定です!

2014年2月14日金曜日

【第19回】題材は補助線

題材を先に決めることのメリットはもう1つあります。
企画のポイントが整理され、企画書が読みやすくなるのです。

学生さんがゲームの企画を考える場合、経験がないため、アイデアの整理や絞り込みがうまくいかないことが多いのです。
そのため、企画書に落とし込み際にも、内容が散漫になったり、必要以上に多く書いたりしがちです。

しかし、題材を先に決めることで、自由気ままににゲームを考えるのではなく、与えられた制約の中からアイデアを考えることになります。
また、その題材の魅力を表現するための、ゲームシステムの肝がどこかを考えやすくなり、企画書でアピールすべきポイントが見えてきます。

さらには、ターゲットユーザーも考えやすくなります。
ゲームシステムからターゲットユーザーをイメージするのはプロでも至難の業です。それはゲームシステムが斬新であればあるほど、まったく前例のないおもしろさを分かってくれる人が誰か、非常にイメージしにくいからです。
しかし、題材が先にあれば、その題材を好きな人をまずイメージすることができます。その上で、ゲームシステムの狙いを絞り込むことができるのです。

つまり、題材が企画を考える際の補助線のような役割を果たす訳です。

※次回更新は2014/02/16(月)の予定です!

2014年2月12日水曜日

【第18回】システムではなく題材から考える

今回から第2章「題材からの企画・理論編」に入ります。

基本編で、ゲームの与えてくれる楽しさを伝えるのは「おもしろそう」が大事だという話をしました。
では、どうすれば「おもしろそう」な企画になるのか。

「【第14回】「おもしろそう」はゲームの中に入れるしかない」で述べたように、大々的な広告やプロモーション、シリーズ物といった手法を使うことはできません。
そこで、『ゲーム企画塾』では、まず「題材」を決めよう!と提言したいのです。

題材を決めることで「おもしろそう」をイメージしやすくなります。
なぜなら、ユーザーは「題材」そのものから与えてくれる楽しさを予想することができるからです。

例えば、ドラゴンボールの格闘ゲームと聞けば、原作のように孫悟空がベジータやフリーザと戦うイメージがすぐに湧く。
また、野球の監督になるゲームと聞けば、選手起用を中心としてチームを優勝に導くイメージが湧く。
つまり、ゲームそのものをやっていなくても、それらのイメージが、自分の求めている「仮想体験への期待」に一致した場合、ユーザーはそのゲームを「おもしろそう」と感じることができるのです。

題材によって「おもしろそう」というイメージを作り出すことで、ゲームの内容も説明しやすくなります。
  • 企画書でも
  • プレゼンテーションでも
  • 販売店に伝えるときも
  • 雑誌記事でも
  • パッケージでも
  • 広告でも
  • 友達に勧めるときにも
  • SNSでも
ゲームの魅力を少ない言葉で効果的に伝えることができるようになるのです。

※次回更新は2014/02/14(金)の予定です!

2014年2月10日月曜日

【ヤナセコラム】学習、教育、そしてゲーム

皆さんこんにちは、ゲームデザイン研究者の簗瀬です。
耳慣れない職業かとは思いますが、例えばこんな研究発表をしています。
https://www.youtube.com/watch?v=Ch7xv0zbEIE

今回からときどき、ゲームデザインを少し外から眺めるような視点でコラムを書いていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

さて、タイトルの件ですが、昨今シリアスゲームやゲーミフィケーションなどという言葉を耳にする機会が増えてきたのではないかと思います。
が、ここで触れたいのはそういった事とはまた少し違う話題です。

すべてのゲームにはルールがあります。
ゲームをプレイする際、皆さんはどうルールを知り、理解し、使いこなせるようになっているでしょうか?

誰かに聞く、説明書を読む、他人のプレイを見るなど様々な方法があると思いますが、自分で試し、成功と失敗を繰り返してルールを理解し、活用出来るようになっていくのが普通ですよね。

例えば……

・敵を1体倒すごとに自分のエネルギーを貯める事が出来ます
・自分の攻撃を敵に当てると敵のHPが減ります
・エネルギーを貯めると必殺技を使う事が出来ます
・5体に一体、他の敵のHPを回復させる敵が出ます
・自分のHPがゼロになるとゲームオーバーです
・相手のHPがゼロになると敵を倒す事が出来ます
・敵を3体倒すと1体強い敵が出ます
・相手の攻撃を受けるとHPが減ります

などと説明されると、一つ一つは単純で丁寧な説明があったとしても要素が重なる事でどう立ち回れば良いのかわからなくなってしまいます。

全ての要素が揃うと奥深い知的かつエキサイティングなゲームプレイが楽しめます……などと銘打ってもそれが理解出来る前にくじけてしまったら何にもなりません。

そこで多くのゲームでは例えば
・こちらを攻撃して来ない敵(または障害物)が出る
・攻撃を当てると敵を倒せると理解出来る
・敵が攻撃してくる様になる
・回避する、離れるなど攻撃を避ける様を教える
・少し強い敵が出る
・技を活用して大ダメージを与える術を教える
などというように少しずつ新しい要素を増やし、増やした要素を駆使しないと先に進めないようにデザインするわけです。

こういった手法はゲーム特有のもの、というわけではありません。
例えば学校の教科書は小学校1年生の数の数え方や足し算から始まって、何年もかけて微分積分など難しい要素までステップアップしていきます。そして、その過程でテストなどを挟み、そのために勉強してもらって出来るだけ多くの生徒が教えた事を理解した状態になっているよう設計されています。

革新的で奥深いゲームデザインが出来たとしても、それを理解出来る人間にしか伝わらなかったら非常にもったいない結果になります。そのため、ルールを考えたら同時に最高に面白いという状態までどうやってプレイヤーを誘導していくか、という事を考えなければなりません。
そしてそれを行うのは説明書や口頭での解説ではありません。ゲームは遊びによってルールを教え、積み重ねて遊びをさらに面白くしていくよう設計されています。

皆さんもゲームを遊ぶ際、それを意識して情報が出て来る順番、自分の出来る事や障害がどのように複雑になっているか、是非観察してみて下さい。

※次回更新は2014/02/12(水)の予定です。『ゲーム企画塾本編』第2章「題材からの企画書・理論編」の開始です!

2014年2月7日金曜日

【第17回】第1章「基本編」のまとめ

今回で「第1章 基本編」は終わりです。
いままでの内容をおさらいします。

●プランナーは他のゲーム業種に比べ競争が激しい
●学生の企画書はスキルが試されている試験問題のようなもの
●企画とは「問題解決」である
●企画の本質はたった2つ
 「この企画にしかないおもしろさは何か
  それをおもしろいと思ってくれる人は誰か」
●ゲームを手にとってもらうには「おもしろそう」が大切
●「おもしろそう」はゲーム企画における問題解決に直結する

さて、次回2/10は簗瀬さんのコラムをお届けし、2/12から、いよいよ企画書を具体的に考えていくパートとして、第2章「題材からの企画・理論編」を開始したいと思います。お楽しみに!

※次回更新は2014/02/10(月)の予定です!

2014年2月5日水曜日

【第16回】「おもしろそう」を裏切るな

ここまでの流れでわかった人も多いと思いますが、実は「おもしろそう」はゲームにおいて、一番伝えやすい問題解決提案の方法なのです。
「おもしろそう」と思うということは、その人の「期待」の解決策を、少なくとも遊ぶ前から提案できているからです。
「おもしろい」が伝えにくいのであれば、「おもしろそう」が問題解決の提案につながっていればいいのです。

ただ、大切なのは「おもしろそう」の期待を裏切らないことです。
皆さんも「買う前はあんなにおもしろそうだと思って買ったのに、やってみたらおもしろくなかった」ゲームの1つや2つ、経験があるでしょう。
「おもしろそう」は必ずしも「おもしろい」ではないのです。

たしかに「おもしろそう」はその製品の売上げを(特に発売直後は)押し上げます。
しかしながら、「おもしろい」はその製品やメーカーのブランドイメージを押し上げます。
ブランドイメージが上がるということは、長期的な売上げにつながってくるということです。
だからこそ「おもしろそう」が「おもしろい」に直結することは大切なのです。

また、「おもしろそうと直結するおもしろさ」がきちんと実現された上で、「やってみたらここもおもしろい」があるのはまったく問題ありません。感動的なストーリーなどはその最たる例でしょう。
期待に応えるおもしろさと、いい意味で期待していなかったおもしろさの両輪があるゲームは、ユーザーに強いインパクトを与えることができます。

ただし、「やってみたらここもおもしろい」は、企画においてはアピールポイントにならないことに注意してください。
ゲーム企画書の特長ページに、よく「感動的なストーリー」を上げる人がいますが(恥ずかしながら石川も昔書いたことがあります)、それは何ら響く言葉でないのです。

※次回更新は2014/02/07(金)の予定です!

2014年2月3日月曜日

【第15回】仕様概要書のような企画書ができるわけ

ゲームのおもしろさを一言で伝えるのがとても難しいということは、ゲーム企画で問題解決を提案するのも難しいということです。

以前、コンビニコーヒーの例を挙げましたが、こういった目に見える具体的、物理的な利便性に対して、ゲームが与えてくれる「おもしろさ」は心理的なメリットであるがゆえに提示しにくいのです。

パチンコが大好きでTVゲームをしない知人が昔、
「なんで1円の得にもならないTVゲームなんかをみんなやるのか理解できない」
と言っていましたが、彼にとっては「ゲーム=お金稼ぎ」であり、TVゲームは同じような目に見えるメリットが提示されないからこそ理解できない訳です。

ここにゲーム企画をする際の大きな落とし穴があります。
プランナーを目指している多くの学生さんは、おそらくゲームが大好きだと思います。
それゆえに、ゲームの与えてくれる楽しさを「感覚的に」理解しています。

そのため、自分たちが企画を考える際も、頭の中でなんとなく楽しさが理解できてしまう訳です。
そして、この楽しさを分かってもらうためには、ゲームの仕様を詳しく書きさえすればいい。そうすれば、他の人も頭の中で楽しさを疑似体験して分かってもらえる、と勘違いしてしまう。
学生のダメな企画書の代表例の1つ、「企画書というより仕様概要書みたい」のできあがりです。

しかしながら、それは楽しさを「具体化」「客観化」「論理化」できていないため、他の人には伝わりにくい。それは、同じゲームユーザーやゲーム業界の人間であっても同じなのです。
遊んだことのないジャンルで考えるとわかりやすいと思います。ゲームが好きだけど、シューティングゲームやストラテジーゲームをやったことのない人間は、それらのゲームの楽しさを遊ばずに理解することは難しいのです。

※次回更新は2014/02/05(水)の予定です!