2014年3月17日月曜日

【第31回】新ジャンルとの組み合わせの注意点

前回、題材の問題を切り抜ける1つ目の手法として、「人気題材と新ジャンルの組み合わせ」の話をしました。
今回お話する『イナズマイレブン』もこの例になるかと思います。

発売当時もサッカーはあきらかに過当競争題材で、「ファミ通」などを発行するエンターブレイン社長の浜村氏ですら「失敗すると思っていた」参入でした。
しかしながら、他のサッカーゲームにないRPGのシステムと、それに伴ったストーリー性を入れることで成功した訳です。

ただ、1作目の初回本数は大ヒットといえるほどではなかったことは注目すべき点です。
しかし、TVアニメやコロコロコミックのタイアップ等、すぐれたプロモーション戦略でロングセラー化、さらに2作目以降の大ヒットに繋げていったのです。
つまり、TVアニメやマンガといった手に取るコストが安いメディアで「イナズマイレブン」の世界感を伝えることができた(=ゲームでの体験感がイメージしやすくなった)のも大きい訳です。

また、前回例に上げた『真・三國無双』も、本当の大ヒットといえるのは2作目からで、しかも『イナズマイレブン』と同じように、初回型ではなくロングセラー型のヒットとなっています。

なので、安易に新ジャンルやシステムとの組み合わせに頼るのは危険です。
その組み合わせはイメージしやすいか、イメージしにくいならどのような見せ方、伝え方をすれば伝わりやすくなるかを考えて、組み合わせを選ぶことが重要です。

逆に言うと、すでに周知されているジャンルやシステムとの組み合わせでないと効果は薄くなります。斬新すぎるシステムだと何度も言うようにゲームの体験感がイメージできなくなるからです。

※次回更新は2014/03/19(水)の予定です!