2014年1月27日月曜日

【第12回】ターゲットユーザーを広げすぎない

前回、ターゲットユーザーを明確にする方法の1つとして「この企画が必要でない人」をイメージするという話をしました。
この方向から考える利点はもう一つあって、それはうっかりとターゲットユーザーを広げすぎるのを防げるということです。

石川も昔よくやらかしたのですが、目標本数の根拠を求められて、ついターゲットユーザーを広く設定し、本数が達成しやすくなるかのようなイメージを狙ってしまいます。
しかしながら、「初心者からベテランまで」「子供から大人まで」「男女問わず」といった言葉は、一見広い層をカバーできているようで、その実ターゲット層をイメージできていないと告白しているようなものです。

そして、この広い層狙いはゲームのおもしろさまで悪影響を与えてしまうことが多いのです。
広い層を狙ってつい色々な要素を入れすぎたり、そのゲームの特長であるはずの尖っている楽しさが削られたりする。

なので、石川がターゲットユーザーを考える場合は、これも前回お話した「予約までして買ってくれる人たち」を中心にイメージします。(ソーシャルゲームだったら「事前登録してくれる人たち」でしょうか)
いわゆる「コアターゲット層」です。人気シリーズタイトルでも無い限り、このコアターゲット層が最初に飛びついてくれるかどうかでそのゲームのスタートダッシュは決まります。現在のように、新作タイトルが山のように出ている状況下で、スタートダッシュができなかった場合、その状況をひっくり返すのは非常に厳しくなります。
ですので、しっかりイメージしてターゲット像を絞り込みたいところです。

「そんなこと言っても、コアターゲット層しか書かなかったら、市場性が狭い印象を与えてしまうのでは?」
という不安になりそうだったら、そこから広がる可能性のあるサブターゲット層も併記します。ただし、コア層とは明確に分けて書きます。

こうすることで、ゲームのアピールポイントやおもしろさを考える際に、まずコアターゲット層にとって魅力的かどうかをしっかりと意識できるのです。

※次回更新は2014/01/29(水)の予定です!