2014年1月8日水曜日

【第4回】プランナーはそんなに企画書を書かない?


プランナー志望の学生は、ほとんどの場合、就職活動で企画書の提出を求められると思います。
しかしながら、もしプランナーとして就職出来た場合、実際のゲーム開発の現場で本当の企画書を書くことは実はあまりありません。

なぜなら、企画書が通るかどうかは、その会社や部署の命運を担っており、そのような重要な書類は、責任のあるリーダー的な人間が書く場合が多いからです。
(ただし、会社によっては企画書コンテストなど、積極的に企画書を書かせようとする社内イベントが行われることもあります。これも「本当の」企画書を書く機会が限られている対策かなと思います)

また、もし企画書を書くことがあっても、ゲーム開発全体の作業量からいくと、その割合はかなり少ない場合がほとんどです。
企画書を書く人間が開発全体に参加した場合、前回書いた企画パートと実務パートのような仕事が発生するのですが、圧倒的に実務パートの作業量の方が多いのです。

では、なぜ就職活動に企画書が求められるのでしょうか。
それはプランナーにまず要求される能力が、
  • すぐれたアイデアを発想するだけでなく、その発想を全体の中できちんと位置づけ、具体的にシステム化できること
  • 市場においてきちんと差別化・ターゲット化できる視点で考えること
  • 他人に説明するために整理し、まとめ、伝達すること
だからです。
その能力を比較的簡単に計ることができるツールが企画書という訳です。

もちろん、企画書という紙切れ1枚でその人の能力のすべてを見抜くことはできませんけど、少なくとも上記のように要求される能力がある程度あるかどうかは判断できます。
ですので、一次選考として企画書は、希望者を絞り込む有用なツールなのです。

別の言葉で言えば、就職活動用の企画書は「俺のすばらしいアイデアを見ろ!」ではありません。
上記のような能力が試されている試験問題のようなものだと考えてください。

※次回は2014/01/10(金)更新の予定です!