2014年1月15日水曜日

【第7回】問題解決の相手は誰?

企画の本質とは問題解決である、と以前言いました。
では、問題解決すべき相手は誰でしょうか。
「そんなのユーザー(お客さん)に決まってるでしょ?ユーザーの問題を解決するゲームを作ればいいのでしょ?」

たしかに間違ってはいません。
ですが、その前に問題解決しなければならないもう1つの相手がいます。
それは、企画の売り込み先(もしくは依頼主)です。
わかりやすくいえば、会社の役員であったり、発注元であったり、パブリッシャーであったりです。

以前お話したように、企画書は説得のためのツールです。そして、その説得力をつけるために重要なのは、説得相手である企画の売り込み先への「問題解決」ということになります。

売り込み先の解決すべき問題とは、たとえば
「来年度中に×億の利益を達成したい」
だったり、
「人気シリーズの売上げが落ちてきているのリニューアルして前作比150%の売上げを上げたい」
だったり、
「女性向けゲーム市場に参入して、3年以内に黒字化したい」
だったりするわけです。

この問題解決にはどこにもユーザーはいません。
しかしながら、ゲーム企画の問題解決手段が、ほぼユーザーからの支持(多くは売上げ)にかかっている以上、当然ながらユーザーの問題解決も行わない限り、成功する企画にはならないのです。

整理すると、ゲーム製品の企画においては
「企画者は直接的には売り込み先の問題解決を企画として提案するが、そのためには、ユーザーの問題解決も満たさなければならない」
ということになります。

※次回更新は2014/01/17(金)の予定です!